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こどもの「発達と遊び」について

ブログの第1回目は、「こどもの発達と遊び」について書きたいと思います。

1.現代の子どもと人権発達の阻害

1990年代以降、子どもの発達環境は急激に変化したと言われています、それまで、地域社会や、家庭や学校が持っ
ていた「子育て」の機能、というものが変化したからです。子どもを取り巻く環境の変化がどのように子どもの人格形成に影響を与えているのか、掘り下げてみたいと思います。

2.こども期の喪失

1997年、『こどもの権利条約市民・NGO報告書をつくる会』という団体が、「豊かな国 日本社会における子ども期の喪失」というショッキングなタイトルでこどもの実態調査の結果を報告しました。その中で、ひとつの要因として「子どもの成長発達に不可欠な子どもの欲求や自主性を尊重するのではなく、校則や体罰を用いて、いかに不合理でも権威に従順に従えるような人間として育成すべく、子どもを管理訓練している」(上掲書)学校や教育の存在を鋭く告発しました。従来の学校や地域,家庭には、人間的な自立のためのステップがある意味でおのずと用意されていたといえ、その土台としての人間関係(親子友達、先生)や発達のための主体的行動を引き出す時間、空間、自然環境などが保障されていたと言えます。そこでは、知的にも情緒的、身体的にもまた、社会性のトータルな発達が図られるという「楽観的」な教育観が社会的な合意になっており、 まさにその典型的なステップゃ「自立のための学校」が『子ど
も期』であり『遊び』であったといえます。

3.遊びの教育カ

伊藤隆二 氏という方は遊びの3要素として、

①心から楽しい事
②他から強要されている, という感じがしない事
③何かの手段ではない事

をとりあげた後で,遊びの価値として以下の4つを挙げています。

1)社会的価値一人間関係のあり方、ルール集団、個人責任の学習。
2)知的価値―知識(文字,数,音など)の習得・創造力の発達。
3)身体的。運動的価値一体力,運動能力,巧級性の伸長。
4)治療的価値―精神的緊張の緩和,不適応の治癒。

また,著名な心理学者のヴィゴッキーは,子どもの遊びと発達の相互関係に着日し『発達の最近接領域』という理論を
展開し,遊びの重要性を唱えています。

4.遊びの教育カ
遊び(スポーツも同様)が成立する基本条件としては「時間」「空間」「仲間(集団)」「方法(手段,内容)」の4つの要因があるとされています。さらに、遊ぶ主体(子ども)の意欲という内的要因も重要です。
近年の子どもの遊びの衰退の特徴は,1980年代までの遊びの環境の悪化による相対的な行動の縮小化にとどまらず遊びの質の変化が情報化社会の発展に伴って急速に生じた事と、「遊ぶ子」と「遊ばない子」の二極分化が著しくなってきている事、そして、子どもの生活構造の変化(忙しさの拡大)が更に進行し,遊びやスポーツの活動時間の確保をめざしてもなかなか簡単にいかないという状況が挙げられます。

現代はこのように、地域社会の変化や習い事の多様化などによって、「子どもが遊びたくてもなかなか遊べない」、という状況が起きています。

子どもは「遊び」を通じて、自然とのふれあいや、社会のルールを学び、身体の発達などに繋がっていきます。

ワセダクラブ横浜の活動も「楽しい」と感じてもらえるような仕掛けはたくさんご用意していますが、それは子ども同士が遊ぶような「自然に生まれてくるもの」とはどうしても異なってしまいます。

サッカーを楽しんでもらいたいというのはもちろんなのですが、特に小学生時代は「友達と遊ぶこと」というのをぜひ大切にしてほしいと思っています。

大人になってから、「そういえば、小学生のとき、ああいうゲームを一緒にやったよね」とか、「よくわからないけど、なんか楽しかったこといっぱいあったよね」ということを語り合える仲間を1人でも多く作ってほしいなと思います!

※参考文献 「健康スポーツの科学」 茨城大学 健康スポーツ教育専門部会・編

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